小さな子どもにとって、お昼寝時間はとても大切なもの。実は昼寝には、子どもの成長に欠かせないさまざまな効果があるそうです。
今回は、なぜ子どもに昼寝が必要なのか?いつまで(何歳まで)必要なのか?昼寝をしたときに得られる効果や、効果的な昼寝時間の長さ、子供が起きない時の起こし方まで、細かくご紹介したいと思います!
子供にお昼寝時間が必要な理由!昼寝の効果とは?
子どもにとってお昼寝の時間は、身体や脳の疲労回復だけでなく、記憶力向上、情緒の安定などに効果的なとても重要なものなのです。
まずは、子供たちにとって昼寝がどんな良い影響をもたらすのか、細かくみていきましょう。
お昼寝の効果① 体力の回復
日中、子供たちは脳に様々な刺激を受けますが、昼寝をして活発になった脳を一度クールダウンすることで、午後からまた元気に活動することができるようになります。
子供たちは遊びに熱中しているとき、本人も気づかないうちに体がどんどん疲労していっています。体が疲れている状態で遊ぶと怪我もしやすく、体力が底をつきて体調を崩してしまうような場合もあるのです。
身体が疲れたり、眠くなると大人でも集中力が低下し、イライラしたり、不安な気持ちが強くなったりする事がありますよね。
子供の場合は、楽しい気持ちや積極性、好奇心が低下し、すぐにかんしゃくを起こすようになったり、ぐずったりしやすくなります。
しっかりと昼寝をすることで、身体の疲れが回復し、午後も楽しく健康で積極的に活動することができるようになるのです。
お昼寝の効果② 免疫が高まる
また、睡眠不足は体の免疫力、抵抗力を低下させます。
睡眠中、体内で「メラトニン」というホルモンが分泌され、このメラトニンが体の免疫力を高めてくれます。病気やインフルエンザ等が流行る冬の時期には特に重要です。
1~2時間の短い昼寝時間でも十分に免疫力向上につながるので、お昼寝は積極的にとるようにしましょう。
お昼寝の効果③ 記憶力・学力の向上
海外の研究によって、成長期の子どもの睡眠不足や不規則な生活は、学力や精神、心身の発達に大きな影響を及ぼす、ということがわかってきています。
決まった時間帯での昼寝の時間は、睡眠不足を解消し、生活リズムを整える役割があるのです。
人は、昼寝によって脳の記憶領域が整理され、午後のパフォーマンスが向上します。海外でもわざわざ昼寝の時間を設けている企業などは多いですよね。
これは子供にとっても言えることで、適切な睡眠時間を確保することで、学習をしたり、絵本を読んだりする時のパフォーマンス、集中力が上がり、結果として学力アップにもつながるのです。
お昼寝の効果④ 生活リズムの形成に役立つ
お昼寝の時間は子供や家庭によってかなり個人差があり、たくさん寝る子もいれば、2歳くらいからもう昼寝していない、という子供もいますが、決まった時間帯に適切な時間の昼寝をさせると、生活リズムが安定しやすくなります。
昼寝のしすぎで夜眠くならない、寝つきが悪いようであれば、少し早めのタイミングで起こしてあげるようにしたり、午前中の活動時間を調整してあげるとよいかもしれません。
子どもの様子を見ながら、生活リズムを整えて良質な昼寝がとれるように環境をつくってあげましょう。
効果的な昼寝時間の長さは?何時まで?
生後半年ほどの赤ちゃんに必要とされる睡眠時間は12~15時間ほど。1~2歳のころは11~14時間程度、3歳くらいになると10~13時間程度といわれています。
しかし、夜の睡眠だけでこれだけの睡眠時間を確保するのはかなり難しいでしょう。そのため、昼寝をして必要な睡眠時間を補うことが必要なのです。
お昼寝は成長のためにも重要ですが、あまり長時間の昼寝はよくありません。お昼寝の時間が長くなりすぎると、夜に目がさえて眠れなくなってしまい、次の日に寝不足してしまうかもしれません。
子どもの年齢にもよりますが、昼寝時間はおおよそ1〜2時間程度を目安にすると良いです。遅くとも15時〜16時までには起こすようにしましょう。
子供を寝かしつける方法
昼寝の前には、TVやスマートフォンなど、強い光を発するものは見せないようにしましょう。直前に強い光を見てしまうと、脳が覚醒して寝付けなくなったり、眠りが浅くなる原因となります。
昼寝のタイミングでは部屋の明るさを少し落とすなど、調節してあげるのも良いですね。
子供が昼寝したがらない、寝ない時は?
ただ、子どもがある程度の年齢になると、お昼寝するのを嫌がるようになったりもします。もし子供が寝たがらないのであれば、無理に寝かしつける必要はありません。
午前中にあまり活動できておらず疲れていない日や、眠くない日もあるものです。昼寝の時間を無理に作ろうとはせず、子どものペースに合わせてあげることも大切です。
その場合は、夜の就寝時間だけしっかり合わせて、生活リズムが狂わないように調整してあげましょう。
子供が起きない時の起こし方
子供が2歳くらいになると、体力がついてきて夜なかなか寝付いてくれず、困り果ててしまうママさんもいるのではないでしょうか?
子供が夜ふかしするようになってきた時、昼寝を早めに切り上げ、早く起こすようにすることで夜早く寝かせるようにするケースは多いのですが、昼寝のときになかなか起きない、起こすとぐずって泣いてしまうようなお子さんも多いのです。
起きない時の起こし方① 生活音で自然と起こす
そろそろ昼寝から起こしたいと思ったら、なるべく生活音で起きるような状況に持っていけると、ぐずらずに自然と目覚めてくれるようです。
料理の音、ミシンなど趣味の音、音楽をやられている方ならピアノなどの演奏、テレビや音楽をつけてみたり、少しづつ生活音を出していくことで自然と起きるように持っていくと良いですね。
起きない時の起こし方② 起こしてすぐ好きな番組を見せる
起こしても機嫌が悪くなったり、ぐずって泣いてしまうようなときは、起きた後にアンパンマンなど、子供が食い入るように見てしまう好きな番組を付けて見させるというのも手。
お昼寝直後にぐずって家事の時間がどんどん削られて行ってしまう、と困っている方にはおすすめの方法かもしれません。
起きない時の起こし方③ 抱っこで外に連れていく
寝ている最中、寝起きの子供を外に連れ出し、外の空気を吸わせたり、景色を見せたり、太陽の光を浴びせることで、自然と子供の目が覚めます。
一緒に軽く抱っこしながらお散歩することで、ぐずったりすることなく健康的に眠気を飛ばすことができるのです。
子供のお昼寝時間は親にとっても大事な時間
ここまで、子供にとってのお昼寝時間の効果について解説してきましたが、昼寝は子どもだけではなく、親にとっても大切な時間。
小さな子どもを育てている親御さんにとっては、子どもの昼寝時間は貴重な休息の時間になります。昼寝をさせている間にしっかり休息をとり心身を休めることは、育児を続けていく上でもとても大切です。
子供の年齢や様子に合わせてうまく昼寝時間を調整することで、子供たちが元気で健康に成長できる環境とともに、大人たちも暮らしやすい生活リズムに整えていけると良いですね。