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「Regalo」小倉知巳シェフがガロファロのパスタを使う理由

こんにちは、OLIOです。

今回はミシュラン1つ星イタリアン「Regalo」のオーナーシェフ・小倉知巳さんが、自身のYouTube「小倉知巳のイタリアンプロ養成講座」にて2023/02/05 に公開された、

1つ星イタリアン店のアラビアータアレンジ「カレティエッラ」とRegaloがガロファロのパスタを使う理由【イタリアンプロ養成講座 vol.63】

の後半内容を備忘録的にまとめさせていただこうと思います。

イタリアンの知識を得たいに方はおすすめなチャンネルの一つなので、ぜひみなさんもチャンネル登録しましょう!

今回の動画の内容について

この動画はかねてより小倉知巳シェフがラブコールを送り続けていた明治屋さんとのタイアップ動画となっており、前半はアラビアータアレンジ「カレティエッラ」のレシピ紹介、後半は小倉さんがガロファロのパスタを使う理由について話しています。

ガロファロは明治屋の人気パスタシリーズで、愛用者も多いパスタ。この記事では、なぜガロファロがここまで人気なのか、プロにも愛用される理由について、小倉知巳さん視点のお話をまとめられればと思っています。

本編:ガロファロのパスタを使う理由

以下、小倉知巳さん談↓

――ついに明治屋さんから、ラブコールに応えていただいたんですけど…とはいえじゃあ別に明治屋さんからこないから使わないかって言われると、まあそういう話でもなくて。

来なくてもずーっと使い続けるし、永遠に紹介し続けると思うんですけど、なんで僕が使ってるか、改めて言おうかなと思います。

なぜガロファロを使うのか?

日本って軟水なので、どうしても茹でると麺の表面が荒れてきちゃうんですよ。

みんなコントレックス(超硬水)入れたりして、硬水に近づけてパスタを茹でることによってパスタをぷりっとさせると思うんですけど、

正直僕めちゃくちゃめんどくさがり屋で、あんまり毎回毎回やるのが結構めんどくさくて。

で、日本の水にフィットしたパスタをずーっと追い求めてきてはいるんですけど、湯で時間が短いと華奢すぎるし、かといって茹で時間が長いと周りがザラついてきてぼやけてしまうんですよ。

もちろん、すごい太いパスタを使うと逆にそれが手打ちっぽいモチっとした食感に変わってきて、それはそれで現地っぽいなと思うんですけど、

日本人の舌に合うっていう風になってくるとやっぱり日本人は細麺が好きなので、その中でもブロンズダイスで、ザラついてて、なおかつ茹で時間がちょうどいいっていうパスタが現状僕はこのパスタ以外ないなっていう風に思っているので。

いつもはこの1.5mmを使ってます。

ムラがあって、4分50秒~5分30秒くらいの間でパスタのソースによって使い分けてるんですけど、生徒さんからめっちゃくちゃ鋭いコメントが来て、「なんでそんなムラがあるのに、ガロファロを使わなきゃいけないんですか?」って。

一応B社とか、D社とか、テフロンダイスのパスタはめちゃくちゃあるんですよ。別に嫌いじゃないんですよ、もちろんそれはそれで使うんですけど。

テフロンダイスって茹で時間がずっと一定過ぎて、食べていて飽きちゃうんですよ。手打ちとかも、太めに打ったパスタとかってずーっと同じ食感が続くと飽きちゃうんですよ。

やっぱり麺って、伸びるから美味しいと僕は思ってるんです。

それもテンションっていうか、最初硬くて食べ進めるにつれてアルデンテが変わっていくのが僕はいいなと思っているので。

確かにムラはあるんですけど、正直言ってブロンズダイス基本どのパスタもムラはあるんです。ただ気づいてないだけで。その中でも一番しっくりくるのが、僕はガロファロだと思ってます。

もちろん、B社のブロンズダイスも嫌いじゃないんですけど、細すぎちゃって、華奢で、なんかこう…フライパンの熱とかに耐えられないような気がするんですよね。

ガロファロの商品ラインナップ

で、今日はこれプラスちょっとした紹介です。

ガロファロ 1.9mm

1.9mm 12分茹でです。12分茹で、もう2社くらい僕は使い分けてるときがあって、正直(茹で時間が)長いとさすがに断面が荒れ過ぎちゃうところがあるし、やっぱりガロファロは、茹でても最後にアルデンテのキレが残ってるんですよ。

なので1.9mmは、そういうこってりしたソースの時はおすすめです。茹で時間が長い分、断面が荒れてソースの絡みがめっちゃいいです。

ガロファロ 1.7mm

で、1.7mm。これは、「3人前4人前作りたいんですけど、どうすればいいですか?」

その答えはこの1.7mmなんですよ。

1.7mm、茹で時間が9分~8分30秒とかそんなもんなんですけど、1.5mmよりも2~3分茹で時間が長いんで、アルデンテの持続時間が全然グンと上がるんですよ。

で、フライパンの中でちょっともたもたしててもこのパスタは耐えてくれるんで、もしパーティーとかでスパゲッティ細めがいいんだけど、でも大量に作ってみんなで食べるためにはちまちま何回も作ってらんないよねって時は、ぜひ1.7mmです。

これめっちゃちょうどいいです。僕もたまに使います。アマトリチャーナとか、すぐ食べ終わらない時は意外と1.7mmとか1.9mmちょうどいいんじゃないかなぁっていう気がします。

ガロファロ リングイネ

で、もう何種類かあったんですよ。フジッリがあったりいろいろあったんですけど、その中でもたぶん秀逸な2つが、リングイネとフェットチーネ。

リングイネは、もちろんジェノベーゼ用に使うのもいいんですけど、やっぱり食べ比べると、茹でれば茹でるほどモチモチ感が強くなっちゃうのに、ガロファロはやっぱりキレがあるっていうか、歯切れみたいなアルデンテが最後までちゃんと残ってるんですよ。

11分30秒~12分茹でで、たぶんちょうどいいと思います。

で、めちゃくちゃブレないです、リングイネ。なんでブレないのかなぁと思うんですけど、多分スパゲティよりも人気ないからブレないのかなと思うんですよね。

なんでかっていうと…スパゲッティーニ人気あると思うんですよ、日本では。イタリア国内では少し太い方が人気あるんですよ。

金型に、中にザラザラがついてて、それを押し出してスパゲティが出てくるんですけど、テフロンはツルツルすべるから金型が壊れにくい分、ロットが変わらないんですよ。

でも中がザラザラしてると、どんどん押し出されるうちに抵抗値が高くて、たぶん金型が壊れて、また新しい金型がついた瞬間にロットが変わるんですけど、たぶんリングイネはスパゲティほど量産してない分、金型が壊れにくいんじゃないかって気がするんですよ。

なんで、茹で時間はかなり安定します。

ガロファロ フェットチーネ

で、同じく安定してるのがフェットチーネなんですけど、やっぱり茹で時間はこれたぶん14分とか13分なんですよ。

正直言って手打ちに自信なかったら、このフェットチーネでいいです。と僕は思います。

下手に手打ち作って、茹でる時間にムラがありすぎて粉っぽくなって、もしくはやわやわでソースに負けちゃうパスタを使うくらいだったら、もう手打ちは作らないって割り切ってガロファロのフェットチーネ使った方がいいです。

フェットチーネとリングイネは、ほぼほぼ一緒に見えるんですけど、若干幅広で手打ち感が少し形状強いんで、もしボロネーゼとか、あとはクリーム系のコンパンナとか、ちょっと強めのソース、濃度が強いソースと合わせるときはぜひフェットチーネ合わせてみてください。ホントにめっちゃプロっぽいです、この味。

――

小倉知巳シェフがガロファロのパスタを使う理由まとめ

すごく内容の濃いガロファロの紹介でしたね…!

自分なりにまとめると、

細麺が好きな日本人の舌に合い、その中でもブロンズダイス、ちょうどいい茹で時間、食事中の飽きないアルデンテの進行加減などのバランスの良さが、小倉シェフ愛用のガロファロ1.5mmの魅力。

1.7mm、1.9mm、リングイネ&フェットチーネも、ブロンズダイスでなおかつアルデンテのキレが残り続ける点がおすすめの理由とのことでした。

ちなみに、動画最後に「ガロファロ」という名前の由来についても明治屋の担当者さんと話しているシーンがあったのですが、「ガロファロ」は人名の苗字からとった名前らしいです。(開発者の方の名前?)

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