サイバーパンク:エッジランナーズ

ルーシーのその後。最後は死亡した?TRPG・鳴潮コラボ踏まえ考察【サイバーパンク:エッジランナーズ】

すさまじい喪失感。

YouTubeでは、

Not even the Trauma Team can save any of us from the feels

(トラウマ治療チームでさえ、私たちの感情を救うことはできない)

というコメントがルーシーの想いを引き立てる挿入歌『I Really Want to Stay At Your House』のコメント欄で15万いいね以上を得た。

Netflixオリジナルアニメ『サイバーパンク:エッジランナーズ』のシーズン1を見通して、ルーシーとデイビッドの関係性や、それぞれに対する思い入れ、喪失感を味わった人は少なくないだろう。

今回は、サイバーパンク本作ゲーム中や、ゲームに関連するTRPG作品などを踏まえ、アニメ後のルーシーがどうなったのか、についてを徹底的に考察していく。

※以下、アニメ『サイバーパンク:エッジランナーズ』のネタバレを多数含むので要注意!

アニメ最終話のラストシーン:最後に月へと向かうルーシー

アニメ『サイバーパンク:エッジランナーズ』最終話(第10話「My Moon My Man」)のラストで描かれるのは、ひとりで月面に立つルーシーの姿。アラサカタワーでの戦いでデイビッドはアダム・スマッシャーに敗れて命を落とし、ルーシーはファルコの手を借りてナイトシティから生き延びる。

「月へ行きたい」は、もともとルーシーの抱いていた夢であり、デイビッドが「いつか連れていく」と約束したものだった。物語の結末で彼女はその月へとたどり着くが、隣にデイビッドはいなかった。

宇宙服姿で月面を歩くルーシーのそばに、デイビッドの幻影が寄り添うように現れる演出は、その夢が「二人で」ではなく「彼女一人で」果たされたことを静かに突きつける。

このアニメのラストシーンでルーシーは生きている状態で描かれており、アニメ本編の範囲では彼女の死亡は描写されていない。

月に渡ったあと、彼女がどう暮らしていったのか、ナイトシティに戻ったのかといった点は語られないまま、エンディングに入り幕を閉じる。夢を叶えた喜び以上に、大切な人を失った喪失感が残るこの切ないラストこそが、この作品の人気の所以であり、「ルーシーのその後」をめぐる考察が尽きない理由ともいえるだろう。

ルーシーのその後について、TRPG内のファルコの言及


2025年1月30日発売の、『サイバーパンク:エッジランナーズ』の世界を疑似体験できるTRPGの入門用ボックスセット『ホビージャパン サイバーパンク:エッジランナーズ ミッション・キット』ガイドのPDFを見たredditユーザーにより、「ファルコがルーシーが月に旅立って帰ってこなかったことを認めている」という言及があった。

これはつまり、ルーシーがアニメ最終話で月へ向かった後、ナイトシティへ戻ることがなかったことを示している。

この段階では、アニメ最後のシーン以降、

ルーシーは月でどう過ごしたのか?
本当にナイトシティへ戻ることはなかったのか?
月で死亡(自殺)してしまったのか?

多くの謎がまだ残されていた。(2025年1月30日時点)

ルーシーの死亡説と『サイバーパンク2077』の慰霊碑

ここで、ゲーム本編に登場するデイビッドの慰霊碑の文章について振り返ってみよう。ルーシーの面影をゲーム内で感じることができる、デイビッドの墓に刻んだ言葉。

デイビッド・マルティネスの慰霊碑

月には連れてってくれなかったけど、一緒には行けた

悲しい。

本当はデイビッドに月に連れて行ってほしかった、デイビッドと一緒に生きて月へ行きたかった、というルーシーの切実な想いが伝わってくる慰霊碑だ。

ただ、この「一緒には行けた」という日本語訳によって、

  • ① ルーシーがアニメ最終話で月へ向かった後、ナイトシティへ戻ってきた説 …「一緒には行けた」と、月へ行ったことが過去形になっているため、慰霊碑に刻むタイミングではナイトシティに戻ってきていたのでは?という説
  • ② アニメ最終話で死亡したデイビッドと一緒に、後を追うようにルーシーも死亡(自殺)した説 …「一緒には行けた」の意味が「一緒には逝けた」と解釈でき、慰霊碑を記した後に月面で後追い自殺したのでは?という説

という説が巻き起こった。ここでゲーム内の英語本文を見てみよう。

You didn’t take me to the moon, but you were there with me.

(月には連れていってくれなかったけど、あなたはそこで一緒にいてくれたね。)

これは、

「月に二人で一緒に行くことは叶わなかったけど、あの時(過去形なので、おそらくBDで二人で月へ行った時)、月に一緒にいてくれたよね。」

という、デイビッドへの愛情を、BD時の大切な思い出を振り返って記したものだとわかる。ゲーム本作の日本語訳だとかなり解釈が難しくなっているが、英語を見ると、解釈が変わってくるだろう。

▼エピソード2の最後、月面にBDするルーシーとデイビッドの会話。

ルーシー「誰かとやるの、初めて」
デイビッド「そう…え、何で見せてくれたの?」
ルーシー「なんでだろ。…アンタには見せてもいいかなって」

慰霊碑に刻まれた言葉は、つらい過去から逃げ出し、ずっと一人きりで生きてきたルーシーにとって、「人生で初めて、この人になら心を開いてもいいと思えた瞬間」。デイビッドとのその大切な一時を思い返し、ナイトシティに最後に残した言葉だったのだろう。

最後考察の前に:ルーシーの過去について

ルーシーの過去についてもまとめておく。

ルーシーの父親は、アラサカの第4次企業戦争時のベテランエリート兵士、タケシ・クシナダ。母親は、ポーランドのアンダーグラウンドでランナーをしていたシマー。

ルーシーは父親から深く愛されていたが、父親の戦争中の冷酷な残虐行為の記録を知ってしまったことで関係が変わってしまう。その行為に衝撃を受け、7歳の時に父親に反抗することを決意した。

一方、ルーシーは世界最高のネットランナーになる可能性を秘めていたため、父親は彼女をアラサカのブラックオプス(極秘作戦)ネットランニングチームに送り込んだ。暗い地下の施設で危険なオールドネットにディープダイブさせられるルーシー。オールドネットから帰れない(死亡する)子どもが続出し、大人を殺してアラサカの施設を逃げ出すこととなった。

ルーシーはアラサカを逃げ出した後、家族とアラサカから永遠に逃れるために十分なお金を貯めるまで逃げ続けることにした。彼女は州から州へと渡り、小さな仕事をこなし、スキルを磨き、最終的にキウイと出会った。隠れみのとしても都合の良いナイトシティに居つくことになる。

『鳴潮』×『サイバーパンク:エッジランナーズ』コラボで語られたルーシーの真の最後

最後にルーシーの真の最後を語る決め手となったのが、2026年06月8日に正式リリースされた『鳴潮』×『サイバーパンク: エッジランナーズ』のコラボである。

これは、シーズン1のアニメ既視聴なのにまだ見ていない人はぜひ実況動画等(k4senさん、ボドカさんなどが動画公開している)で視聴してみてほしいが、

実質、『サイバーパンク: エッジランナーズ シーズン1』の11話 である。誇張なく、このコラボは後日談をゲームで表現した作品となっていた。

サイバーパンク開発元であり、CD PROJEKT RED の公式シナリオライターであるバルトシュ・シュティボル(Bartosz Sztybor)氏が、コラボにしっかりと携わっており、『鳴潮』開発チームと協力してゲーム内でエッジランナーズの世界観を再現してくれた。(本当にありがとう)

(コラボシーン内でアニメでの二人のシーンが何か所も再現されており、非常に感情を揺さぶられた)

『鳴潮』コラボのシナリオ詳細は割愛するが、消える前のデイビッドにルーシーがこう伝える。

「月に自分の部屋を持ったの。広くはないけど、気に入ってる」

ルーシーは月へ渡った後に部屋を持っていた。そこで生き続けていたのである。

また、ルーシーとミスティ(2077に登場する女性キャラ)との通信シーンも描かれており、あまり眠れないと言っていたルーシーの過去のトラウマが最後には少しだけ軽くなったような、前向きな終わり方となっていた。

ルーシーの痕跡は、基本的にゲーム本作中には残されていなかった。ナイトシティで暮らしていた時のルーシーとデイビッドの部屋も中は見えないようになっており、ルーシーのその後の手がかりはこれまでほとんど存在しなかった。

ただ、この『鳴潮』コラボにより、公式の答えとして、

ルーシーは、コーポにも誰にも脅かされず月で静かに生きることができた

ことがわかったのだ。

アニメ最終話以降、おそらくアラサカにより指名手配に近い扱いを受けていたはずの、ルーシー。そんな危険な環境下であるナイトシティから逃げ出し、ルーシーの夢であり、デイビッドの夢でもあった「月」で、おそらく最期を迎えたのだろう。

2022年アニメ公開から、4年の年月を経て、ようやくルーシーの本当の最後を見届けられた気がして、やっと少しだけ、心が軽くなった気がする。

ルーシーとデイビッド:二人の夢

『サイバーパンク:エッジランナーズ』では、「夢」という言葉がキーワードになっている。

デイビッドには才能を活かして「アラサカタワー最上階に上り詰めてほしい」(お金に苦労しないで生きてほしい)と願っていたデイビッドの母、グロリア。自分が叶えられなかった「ナイトシティの伝説になる」という夢を託した、メイン。

デイビッドは、グロリアからは黄色いジャケット、メインからはアーム・ランチャーを形見として受け継ぎ、彼らの夢ごと引き継いだ。

だが、最終話でそれらの夢を叶えつつも、デイビッドの最終的な夢は、最愛のルーシーと約束した「ルーシーを月へ連れていく」というものになっていた。

▼エピソード7、ナイトシティを遠くから眺めるルーシーとデイビッドの会話。

ルーシー「その手…」
デイビッド「大丈夫、すぐ収まるから」
ルーシー「変わらないね。また人の夢を背負って生きてる」
デイビッド「…」
ルーシー「気持ちはわかるけどさ…。たぶん、私は今はもう、自分のことでは怖がらない。今怖いのは、あなたが…」

ルーシーにとって、「月に行きたい」という夢はすなわち「自分の居場所が欲しい」という願いだった。楽園と銘打たれたはるか遠く離れた地を、夢に見ていた。だが、デイビッドと出会って、ルーシーの居場所は月ではなく、デイビッド自身となっていた。

ルーシーは、「人の夢(親や大人に定められた夢)」に絶望して逃げ、「月へ行くこと」が夢となった。しかし、最終的には最愛の「デイビッドにそばにいてほしい」ということだけが夢へと変わっていった。

また、「人の夢(親や大人に定められた夢)」を背負い続けたデイビッドも、「ルーシーを月へ連れていく」ことだけが最終的な夢となった。

そして、デイビッドは自分の死をもって、「ルーシーを月へ連れていく」という夢を叶えた。ルーシーの夢が、かつて願った「月へ行く」ことではなく、「デイビッドにそばにいてほしい」となっていたことにも気づかずに。

「月、一緒に行けなくてごめんな」

アニメ本編で、デイビッドがルーシーに最後に残した言葉だ。しかし、11話(『鳴潮』コラボ)の最後にデイビッドが交わした言葉は、

「ありがとな、ルーシー」

だった。

デイビッドが最後の最後に願った「ルーシーを月へ連れていきたい」という夢を、ルーシーが叶えてくれた。デイビッドがルーシーの夢を叶えたように見えて、夢が何もなかったデイビッド自身にとっての最初で最後の夢を叶えてくれたルーシーへ、感謝の言葉だったのかもしれない。

ABOUT ME
おどろいたかお
片づけが得意。とてつもない効率厨。エモが主食。ゲーム/アニメ/映画/漫画/音楽/ドラマ など さまざまなエンタメを食い散らかして生きている。
今オススメの Hulu | Disney+ セットプラン!

Hulu × Disney+ の圧倒的作品数!

Hulu | Disney+ セットプラン
Huluとディズニープラスのセットプランが誕生。国内の人気作品、話題の映画や豊富な海外ドラマが、月額1,690円でお得に見放題。Huluとディズニープラスのセットプランなら、最大550円以上お得に!

■ディズニープラス作品:美女と野獣、アナ雪、アラジン、トイ・ストーリー、ハイスクールミュージカル等【Disney&ピクサー作品】、アベンジャーズ、アイアンマン、スパイダーマン、ファンタスティック4等【マーベル作品】、スターウォーズシリーズ、ナショナル ジオグラフィックシリーズ… など

■Hulu 作品:呪術廻戦、名探偵コナン、推しの子、銀魂、映画ドラえもん等【アニメ作品】、世界の果てまでイッテQ、ガキの使いやあらへんで、月曜から夜更かし、ニノさん等【大人気バラエティ】、ハリーポッター、ジュラシックパーク、エイリアン、ワイスピ、ショーシャンク、インターステラー等【名作洋画】、各種国内&海外ドラマ… など

セットプランなら、最大550円お得 ➤