『League of Legends(リーグオブレジェンド)』において、2025年に実装された新エピックモンスター「アタカン」。そして、それに伴い追加された新要素「血の花弁(ブラッドローズ)」は、ゲームを動かす一つの要素です。
血の花弁については細かく語られることが少なく、実際どの程度の価値があるのか?優先度がどの程度あるのか?を厳密に調べた人は少ないかと思います。
今回は、そんな League of Legends の血の花弁(ブラッドローズ)、精霊の花弁のゴールド換算値を計算してみました。
血の花弁、ブラッドローズとは?

「血の花弁」は、ブラッドローズをAAで壊すと獲得できる、チーム全体に永続的に及ぼされる中立バフの名称。永続効果なので、一度獲得したバフは試合終了まで引き継がれます。
血の花弁は、アダプティブフォース(ADまたはAP)と経験値を、チーム全体に段階的にボーナスで与えてくれます。また、呪縛のアタカンをチームが倒すと「血の花弁」は浄化されて「精霊の花弁」となり、効果が強化されます。
ブラッドローズの種類

ブラッドローズには以下の2種類があります。
・1個の小さい赤いバラ(1スタック)
・3個の大きいオレンジのバラ(3スタック)
ブラッドローズの発生場所
ブラッドローズはサモナーズリフトでのみ出現し、主にはチャンピオンを倒した(倒された)場所やその周辺に定期的にスポーンします。
また、試合時間14分時点でアタカンの出現場所となる円形の陣地が形成されると、その周辺にもブラッドローズやラージブラッドローズが複数スポーンします。
試合時間20分となり、呪縛のアタカンが出現すると、ブラッドローズはそれ以降は発生しなくなります。
血の花弁:効果内容
血の花弁を1スタック獲得すると、チーム全体に 20 xp(経験値)と 0.6~0.2 AD(スタック数に基づく)、または 1~0.333 AP(スタック数に基づく)が付与されます。
チームメンバーは、キルデスアシスト比が悪いほど、血の花弁からより多くの経験値を獲得します。(KDAに基づき 0%~100% の追加経験値、最大で1スタック=40xp)
もし、味方のTOPレーナーが 0/5/0 で対面と3レベル差ついて苦しんでいたとしたら、血の花弁のバフをより多く回収して、経験値を還元してあげると良いでしょう。(おそらくTOPに沢山のブラッドローズが咲いているはずです)
血の花弁:スタックごとの獲得ex、AD、AP
スタック | 経験値 | AD(ADキャラ) | AP(APキャラ) |
---|---|---|---|
1 | 20 xp | 0.6 AD | 1.0 AP |
2 | 40 xp | 1.2 AD | 2.0 AP |
3 | 60 xp | 1.7 AD | 2.9 AP |
4 | 80 xp | 2.3 AD | 3.9 AP |
5 | 100 xp | 2.9 AD | 4.8 AP |
6 | 120 xp | 3.4 AD | 5.7 AP |
7 | 140 xp | 4.0 AD | 6.6 AP |
8 | 160 xp | 4.4 AD | 7.4 AP |
9 | 180 xp | 5.0 AD | 8.3 AP |
10 | 200 xp | 5.5 AD | 9.1 AP |
11 | 220 xp | 5.9 AD | 9.9 AP |
12 | 240 xp | 6.4 AD | 10.7 AP |
13 | 260 xp | 6.8 AD | 11.4 AP |
14 | 280 xp | 7.3 AD | 12.2 AP |
15 | 300 xp | 7.7 AD | 12.9 AP |
16 | 320 xp | 8.2 AD | 13.6 AP |
17 | 340 xp | 8.6 AD | 14.3 AP |
18 | 360 xp | 8.9 AD | 14.9 AP |
19 | 380 xp | 9.4 AD | 15.6 AP |
20 | 400 xp | 9.7 AD | 16.2 AP |
21 | 420 xp | 10.1 AD | 16.8 AP |
22 | 440 xp | 10.4 AD | 17.4 AP |
23 | 460 xp | 10.7 AD | 17.9 AP |
24 | 480 xp | 11.1 AD | 18.5 AP |
25 | 500 xp | 11.4 AD | 19.0 AP |
26 | 520 xp | 11.7 AD | 19.5 AP |
27 | 540 xp | 12.0 AD | 20.0 AP |
28 | 560 xp | 12.2 AD | 20.4 AP |
29 | 580 xp | 12.5 AD | 20.9 AP |
30 | 600 xp | 12.8 AD | 21.3 AP |
31 | 620 xp | 13.0 AD | 21.7 AP |
32 | 640 xp | 13.3 AD | 22.1 AP |
33 | 660 xp | 13.4 AD | 22.4 AP |
34 | 680 xp | 13.7 AD | 22.8 AP |
35 | 700 xp | 13.9 AD | 23.1 AP |
36 | 720 xp | 14.1 AD | 23.5 AP |
37 | 740 xp | 14.3 AD | 23.8 AP |
38 | 760 xp | 14.5 AD | 24.1 AP |
39 | 780 xp | 14.7 AD | 24.5 AP |
40 | 800 xp | 14.9 AD | 24.8 AP |
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血の花弁:スタックごとのゴールド換算値
次に、血の花弁のスタックごとに得られた経験値やステータスが実際にはどの程度のゴールド換算値となるかを、1xp・1AD・1APごとのゴールド換算値をそれぞれ以下の計算方式に当てはめて算出してみます。
1xp のゴールド換算
レベルアップするたびに、次のレベルアップに必要な経験値量は徐々に増えていくため、経験値をゴールド換算するのは非常に難しいです。
1レベル時点(レベルアップ必要経験値280xp)での20xpはかなりの価値がありますが、17レベル(レベルアップ必要経験値1880xp)になると20xpの価値は6分の1以下になってしまいます。
今回は、レーン戦開始後キルとブラッドローズが発生し出す 4:00 時点から、呪縛のアタカンが出現する(ブラッドローズの発生が終了する)20:00 時点までの中間、ブラッドローズを回収しバフを獲得するタイミングとしての平均値である 12:00 時点を想定します。
試合開始12分時点では、SUPを除いた4人のレベルはおおよそ8~10レベル付近なので、均して9レベルにおいての、血の花弁獲得時の経験値をゴールド換算してみます。
1レベルアップのゴールド換算値を以前計算した 578ゴールド とすると、9レベル時点でのレベルアップ必要経験値 1080xp に対する 1xp の価値は、1xp = 0.535ゴールド となります。
(参考記事:1レベルのゴールド換算値について。レベル差に注意!)
1AD のゴールド換算
ロングソードが 350ゴールド で 10AD なので、1AD = 35ゴールド として計算します。
1AP のゴールド換算
増魔の書が 400ゴールド で 20AP なので、1AP = 20ゴールド として計算します。
血の花弁スタックごとのゴールド換算値
上記に基づいて、血の花弁スタックごとのゴールド換算値を算出してみましょう。
APキャラかADキャラかで若干ゴールド換算値が変わってくるのですが、大差はないため(誤差5%程度)今回はADとAPの場合の中間値を採用し計算してみます。
血の花弁のバフ効果はチーム5人全員に影響を与えるので、チームでのゴールド換算値として、×5の値も算出します。(ゴールド値は四捨五入)
スタック | ゴールド換算値(チーム) | ゴールド換算値(個人) |
---|---|---|
1 | 156 Gold | 31 Gold |
2 | 312 Gold | 62 Gold |
3 | 454 Gold | 91 Gold |
4 | 610 Gold | 122 Gold |
5 | 761 Gold | 152 Gold |
6 | 904 Gold | 181 Gold |
7 | 1055 Gold | 211 Gold |
8 | 1183 Gold | 237 Gold |
9 | 1334 Gold | 267 Gold |
10 | 1471 Gold | 294 Gold |
11 | 1600 Gold | 320 Gold |
12 | 1737 Gold | 347 Gold |
13 | 1861 Gold | 372 Gold |
14 | 1998 Gold | 400 Gold |
15 | 2121 Gold | 424 Gold |
16 | 2254 Gold | 451 Gold |
17 | 2377 Gold | 475 Gold |
18 | 2487 Gold | 497 Gold |
19 | 2619 Gold | 524 Gold |
20 | 2729 Gold | 546 Gold |
21 | 2847 Gold | 569 Gold |
22 | 2957 Gold | 591 Gold |
23 | 3062 Gold | 612 Gold |
24 | 3180 Gold | 636 Gold |
25 | 3285 Gold | 657 Gold |
26 | 3390 Gold | 678 Gold |
27 | 3495 Gold | 699 Gold |
28 | 3586 Gold | 717 Gold |
29 | 3690 Gold | 738 Gold |
30 | 3790 Gold | 758 Gold |
31 | 3881 Gold | 776 Gold |
32 | 3981 Gold | 796 Gold |
33 | 4058 Gold | 812 Gold |
34 | 4158 Gold | 832 Gold |
35 | 4244 Gold | 849 Gold |
36 | 4335 Gold | 867 Gold |
37 | 4421 Gold | 884 Gold |
38 | 4507 Gold | 901 Gold |
39 | 4598 Gold | 920 Gold |
40 | 4684 Gold | 937 Gold |
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ブラッドローズのわかりやすい価値(ゴールド換算値)
血の花弁のスタックごとのゴールド換算値について細かく計算してきました。
では実際に、あのサモナーズリフトに生えているブラッドローズ1本を壊すたびに、どれだけ得をしているのでしょうか?
1本目のブラッドローズは価値が高い
まず、1本目のブラッドローズはかなりの価値があります。
上の表にもある通り、全員9レベル段階において計算しても1本目のブラッドローズは 156ゴールド の価値があり、これよりも低レベルのタイミングであったり、KDAの悪い味方がいると、さらに価値が上がります。
これがラージブラッドローズ(大きいオレンジの花)だと、454ゴールド の価値となり、チーム全体だと1キル分以上の価値を得ていることになります。
ブラッドローズの最低価値
表で表記している最後の列の40スタックは、よほどのキルゲームでない限りは「血の花弁」のままスタックしていくことはないでしょう。
ただ、そのよほどのキルゲームになって40スタック目のブラッドローズを破壊した場合、4684 – 4598 = 86ゴールド、ラージブラッドローズの場合は 4684 – 4421 = 263ゴールド のゴールド換算となります。
ほとんどの試合では、ブラッドローズを壊すことは最低でもこの 86ゴールド 以上の価値があるといってよいでしょう。
3本バラのラージブラッドローズは少なくとも 263ゴールド 以上の価値だと思うと相当の価値があります。
ブラッドローズを「とらせない」という価値
さらに、ブラッドローズを壊し血の花弁をスタックするということは、「ブラッドローズをとらせない」「血の花弁をスタックさせない」ということ。
もし仮に【味方:15スタック、敵:15スタック】だった場合、ゴールド換算値差は0ゴールドですが、【味方:30スタック、敵:0スタック】だった場合、ゴールド換算値差は 3790ゴールド にまでなります。
相手にスタック分の有利をとらせずに、こちらでとるということは、実質2倍の価値があるといっても過言ではありません。
精霊の花弁のゴールド換算値
血の花弁をとったあと、呪縛のアタカンを倒し精霊の花弁へアップグレードした場合は全てのバフ効率が25%増加、1.25倍になります。すなわち金銭効率も前記した表の1.25倍になります。
ブラッドローズをなるべく回収し、アタカンも倒しきることでそれまでスタックした花弁のバフ効果が全て1.25倍になるので、スタックをより多く貯めているチームほど精霊の花弁は効果を発揮します。
逆に、敵に一方的にスタックを貯められている場合はアタカンをとられるとゴールド換算値差が大変なことになってしまうので、なるべく阻止すべきです。
まとめ
以上、League of Legends の 血の花弁、ブラッドローズのゴールド換算値 に関するまとめでした。
正直、通常のゴールド差ほど試合に直結するゴールド換算値にはなりづらいと思いますが、ただ、AA1発で獲得できるバフとしてはパワーがありすぎる可能性があります。
もしかすると1CSとるより、キャノンをとるより、ブラッドローズを優先したほうがいいシーンもあるのかも知れません…。